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サッカー「2010 FIFAワールドカップ アジア最終予選 グループA 第3節 カタール×日本」戦評
Po 名前 所属クラブ 採点 備考
GK 川口能活  ジュビロ磐田 6.5 ピンチらしいピンチは無いが安定したプレー
DF 寺田修平 川崎フロンターレ 5.0 ビルドアップが非常に不安定
田中マルクス闘莉王 浦和レッドダイヤモンズ 6.5  駄目押しの3点目
内田篤人 鹿島アントラーズ 6.0 ラッキーなアシスト
長友佑都 FC東京 5.5 パスミスが若干多い
MF 長谷部誠 ヴォルフスブルグ(ドイツ) 7.0 ボランチとしてだけではなく攻撃も効果的に
遠藤保仁 ガンバ大阪 7.0  最高のバランサー
中村俊輔 セルティック(スコットランド) 6.5 派手なプレーはないものの繋ぎ役として
大久保嘉人  ヴィッセル神戸 6.5 不慣れな左サイドで奮闘
岡崎慎司 清水エスパルス -.-
田中達也  浦和レッドダイヤモンズ 7.0  相変わらずの攻守での運動量
松井大輔  サンテティエンヌ(フランス) 6.5 体の使い方、キープ力は流石
FW 玉田圭司 名古屋グランパスエイト 7.0 貴重な2点目
佐藤寿人 サンフレッチェ広島 -.- 

いやあ良かった良かった。毎回この感想ですが、どうしてもいつもこの気持ちです。

今回はアウェーで3得点して、しかも前回のアウェーバーレーン戦と違って、無失点で終わったので完勝でした。前回の教訓が生きました。

前半は寺田選手の緊張がこちらにも伝わってくるような硬直ぶりで、ビルドアップが酷くて冷や冷やしました。ミスキックはしますし、パスはずれますし、ボールが足下に来るだけでボールコントロールが覚束無い始末でした。W杯最終予選という負けられない試合、しかもアウェーの0-0の状況でこれをやられると非常に心臓に悪いです。しかも売りである高さは大して生かせず、空中戦でも後手に回っていました。

しかし改めて思いましたがCBの層が薄いですねえ…。CBの1人が離脱しただけで、寺田選手にするか高木選手にするか右往左往する始末。これは皮肉にもこの試合の地、ドーハの悲劇で起こった出来事とダブってしまいます。ドーハの悲劇の時も、狂気の左サイドバック、都並敏史選手が怪我で離脱して全てが狂ったんですよね。

W杯最終予選前のスペイン合宿で、鹿島アントラーズのCB、大野俊三選手を左SBでテストし不合格。W杯最終予選直前のアジア・アフリカ選手権で、本来ボランチの清水エスパルスの三浦泰年選手をサイドバックでテストしこれも不合格。W杯最終予選本番になって、攻撃面では全く期待出来ない、守備専門のジュビロ磐田、勝矢寿延選手を苦肉の策で使いました。この左サイドバックの層の薄さで混乱の極みになり、これが最終的に影響してW杯出場を逃しました。

後の特番「オフトの選択」で、当時の日本代表は、余りにも選手層が薄く、11人+2,3人で戦うしか選択肢が無かったと、オフト監督自身が語っています。まさに今のCBに限って言えば、ドーハの悲劇当時の選手層の薄さを見ているようです。

今回は中澤選手1人の離脱でしたが、中澤選手と闘莉王選手2人とも離脱することも当然あり得るわけです。怪我+怪我、怪我+出場停止、出場停止+出場停止。2人とも怪我で離脱することは確率的に低いでしょうが、出場停止も組み合わせて考えると、その確率はかなり現実的なものとなってしまいます。そうなった場合、誰と誰ががCBを組むのか…。現状を考えると、寺田選手、阿部選手、高木選手の優先順位でしょうから、寺田選手+阿部選手が有力ですかね。

寺田選手はこの試合を見てもわかるように、ビルドアップにかなり不安ですし、国際経験の少なさも気になり、DFラインの統率は出来そうにありません。

阿部選手の本職はボランチなので、CBでは本来の能力を発揮しきれませんし、高さとスピードの面で不安があります。本職ではないので、CBの経験値も少なく、阿部選手もDFの統率は厳しいでしょう。

今更ですが、CBは中澤選手と闘莉王選手に頼り切りで、ベンチは2段も3段も能力が落ちてしまいます。この2人が同時に試合に出られない状況が起こらないことを神に祈るしかありません…。

前半は長友選手もパスミスが目立ちか、DFはかなり不安でした。ただカタールのシュートも枠を外れたり、遠い位置からの力無いヘディングだったので、ピンチらしいピンチはありませんでした。中村俊輔選手の試合後のインタビューの対応には賛否両論あるとは思いますが、前半は別にピンチらしいピンチは無かったと言う感想は同感です。前述もしましたが、寺田選手と長友選手、特に寺田選手のビルドアップが酷く、その影響で守備面も不安だったという感想です。

1点目を振り返ると、内田選手のパスは別に精度も高くないですし、良いアイディアでも無いのですが、長谷部選手が届かずに流れてしまったボールを、カタールのDFがGKに任せたのか、思ったよりボールが芝で滑って伸びたので触れなかったのか微妙ですが、明らかなカタールDFのミスで流れてきたボールを、田中達也選手が流し込んで先制点を奪いました。

コースは全く無かったのですが打ってみるもんですね。あのスイングから考えると、股の間を狙ってはいなかったでしょうからね。もしかしたら他の選手なら、トラップして中に折り返していたかも…。こういうシーンを何度見てきたことか。このシーンでも折り返すかもと最後の瞬間まで不安でした。

例えこのシュートが入らなくても、あの近距離だとGKはキャッチするのはほぼ不可能で、弾く可能性が高いので、そこを詰めて得点というパターンもサッカーでは良くあるので、あそこはコースが無くても打つべきなんですよね。まあ頭ではわかっていても、絶対に負けられない試合で、数少ないチャンスは大事に、確実にものにしたいという気持ちはわかりますけどね。特に日本人はこの思考が強いですよね。

1点取ってからは寺田選手も比較的安定しました。まあそれでもまだまだ危なっかしかったのですが…。長友選手もパスミスがほぼ無くなり、完全に日本のペースで試合が進んでいきましたね。寺田選手の不安定さを除けば、この時点で結構安心して見ていられました。

後半の2点目を見てもわかるように、やはり高い位置で奪うのが得点へ直結するんですよね。ACLのガンバ大阪の遠藤選手が決めた2点目もそうでしたよね。そう言う意味で、この日の中盤での囲い込みは非常に組織的で効果的でした。

ここまで日本の良かったところを多く書いてきましたが、カタールがかなり酷かったと言う点もあります。

中国や北朝鮮が顕著なのですが、レベルの低いチームは、2手3手先を考えないサッカーをやります。とにかく今出せるところにパス、パスを受けたら次を考えて、また今出せるところにパス。この連続です。これは組織的でも何でもなく、あくまで個の連続ですね。尚かつ次のことしか考えていないので、ボールを受ける姿勢が猫背だったり、向いている方向が悪かったりして、視野が確保出来ず、パスを繋げば繋ぐほど苦しくなることも多々あります。これは走るスピードにも関係あり、これも特に中国や北朝鮮が顕著なのですが、何も考えずひたすらダッシュして繋いでいく事が多く見受けられます。10割の走力でボールを受けてコントロールするのと、7割の走力でボールを受けてコントロールするのでは、どちらが正確にコントロール出来るかは明白ですからね。

一方レベルの高いチーム、アジアでは日本もその余裕があるので、日本も含めますが、このレベルの高いチームだと、3手4手先を考えてパスを出し組み立てます。あそこにパスを出せば次はあそこにパスを出すだろうう、そうしたら3人目の動きでまたパスを貰ってサイドチェンジをしよう…などです。こうなってくると先ほどの単純な個の連続ではなく、4人、5人の1つの意志となります。これでやっと世界で戦えるだけの、プロとして当たり前の最低限の組織が出来るわけです。

中東の独特のサッカーを見ていると、ごく一部の国以外は、あくまでアラブ人独特のボディバランスやフィジカルを使ってサッカーをやろうとしているようですが、それではいつまでたっても世界と互角には戦えません。これは日本人にも言えますが、技術と体のしなやかさでは南米に、フィジカルでは欧州、アフリカに基本的に敵いませんからね。

少なくともこの日のカタールは、このレベルの低いサッカーの典型で、次のことしか考えていない…考えられないように日本が追い込んだとも言えますが、そういうサッカーなので、かなりお粗末でした。恐らくやっている本人達が一番何も出来なかったことを痛感しているでしょう。

中村俊輔選手の怪我が不安でしたが、何事もなく終わり助かりました。しかしかなりセーブしてプレイしていましたね。それでもあれだけ繋ぎ役として貢献出来て、奪われないプレーが出来るのですから大したものです。

この試合は終始ボランチを中心とした組織的な囲い込みが素晴らしく、感心してしまうような奪い方が何回もありました。カタールの選手がパスの出し所が無く苦しくなってバックパスを出すシーンや、囲まれてどうにも出来なくなるシーンが何回もありました。

最後に審判について。

中国の審判と言うことで嫌な予感はしていたのですが…。最後のカタールへのイエローカードの連発を見ると、日本人だから意地悪をしているのではなく、単にレベルが低い、基準の統一性がない、見逃しが多いだけなんですかねえ。悪質なファウルをかなり見逃していたのでイライラしてしまいました。勝ったから良いものの、これで負けていたら洒落になっていません。

今年最後の試合、しかもアウェーで勝ち点3を取れたことは非常に大きいです。ファンの気持ちからすると、W杯最終予選は間隔が長いので、1回負けたり、1回の厳しくなる引き分けをしてしまうと、次の試合までの長い間悶々としたまま過ごすことになりますからね。

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【2008.11.21】 サッカー // TRACKBACK(0) // COMMENT(0)












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